また、ひとり。

何で死ぬんだよ。

何で殺すんだよ。



なんでこんなことはじめたんだ




「朝ああああああああああッッッッッッッッ!!!!」


* * * * * * * * * *


小林美貴と江東彩奈はふたり、小さな小屋の中、並んで座っていた。
横にはつめたい仲川湖が落ちている。

「ねえ…湖、ほんとに死んじゃってるのかな」
小林は江東に問いかける。
「…多分。これだけ血が出てるんだし」
弱々しい声で江東が答える。

昼間の、戦車から出た光によって仲川は片腕を失い、意識をなくしてだんだんと冷えていった。
江東は抉られ右腕に深い傷を負った。
幸いにも小林は無傷で仲川はどうしようもできなかったもの、江東にできる限りのことはできた。
保健の授業が役に立つなんて滅多にないことだよな、と小林は思った。
ただ、素人の、しかも子どもにできる事なんてたかがしれていた。

「彩奈ちゃん」
「何?」
「ごめん…全然何もできなくて」
「いやいや、ドビーはすごいよ?ありがとう」
「あとお願い」
「ん?」
「寝ないで。」
「へ?」
「恐い」
「・・・わかった。でも」
「・・・」
「もう、無理かも。」
「そ、そんなこと言わないでよおっっ!!」
小林はばっと振り向き江東の顔をみた。


眠ってしまったようだ。
「彩奈ちゃん?」

もう 動かない

「彩奈 ちゃ ん?」







だれなの?
だれがころしたの?
なんで
なんで
なんでなんでなんでなんでなんで

やり返さなきゃ



小林は小屋を出た。

空は晴れていて
星が綺麗だった。

候補者残り14名
* * * * * * * * * * *

「やあ、ふくちゃんご苦労様」

森田が気がつくとそこは教室で。
前には朝が猫と並んで教卓に腰掛けていて。
自分の制服は赤く汚れていた

血?

「え・・・何これ?」
「あらあらーやっぱり覚えてないの?」
「は?」
「フクチャンがやったんだよ?あの二人」
朝はそう言って森田の背後を指さした。

森田が振り返るとそこには
赤く染まった人ふたり。

しんで、る?

石渡善紀
菅原真知

わたしが やった?

わたし ふたりを


「いやあフクチャン予想外の働きでしたね♪」

信じられない

「・・・・ウチがやったの?」

「もっちろん♪喜んでやってくれたじゃない」



私が
喜んで
ふたりを








「えう・・・ああああああああああああああああああああ」


候補者残り12名